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熊倉 稔; 吉田 勝; 浅野 雅春
Journal of Applied Polymer Science, 41, p.177 - 184, 1990/00
被引用回数:7 パーセンタイル:40.27(Polymer Science)放射線重合によって得られた種々の性質を持つポリマーへの-グロブリンの吸着性について調べた。使用したポリマーは、種々のオキシメチレン鎖を持つポリエチレングリコールジメタクリレートモノマーの重合物、塩化ビニルポリマーに親水性モノマーで放射線グラフトした重合物親水性モノマーと水との混合物の低温放射線重合によって得た多孔性構造の重合物である。-グロブリンはヒト由来の-グロブリン(IgG)分画したものである。-グロブリンの長鎖オキシエチレンを持ったポリマーへの吸着では、オキシエチレン単位の数の増加とともに吸着性は低下した。グラフトポリマーでは、疎水性表面ポリマーへの親水性ポリマーの修飾によって吸着性が変化した。また、多孔構造表面を持つポリマーでは孔径によって吸着性が影響を受けることがわかった。
浅野 雅春; 吉田 勝; 嘉悦 勲
高分子論文集, 39(10), p.621 - 628, 1982/00
被引用回数:6 パーセンタイル:40.88(Polymer Science)薬物-タンパク質粉末混合物を100kg/cmの圧力下で加熱溶融ののち放射線照射によって橋かけ構造をもつ複合体を試作した。ペプシン酵素を含む緩衝液(pH1.8)を用いて-グロブリン複合体を消化(分解)させながら、その複合体からのテストステロンの放出特性を調べたところ、試験開始後8日目での薬物の累積放出量は加圧-加熱溶融複合体系が約90%であるのに対し、照射複合体のそれは約67%であった。したがって、薬物の放出は酵素消化系の場合、放射線照射によって抑制される傾向を示すことが分った。また、照射した担体のペプシン消化はタンパク質の種類および起原によって著しく異った。すなわち、照射によって消化が加速される担体、逆に消化が抑制される担体さらに消化が照射に影響されない担体を見出した。これらの複合体からのテストステロンの放出は上述した担体の消化性とよく対応することがわかった。